相模原の航空神社をご紹介致します。
神奈川県相模原市城山町川尻の雨降龍居山(龍籠山)(あめふらしたつごやま)にあります。
すぐ脇には、人造湖「城山湖」があり、その周囲は約90分のハイキングコースとして親しまれ、野鳥観察・撮影などなさる方でも知られる自然豊かなところです。
そんな城山湖の展望台付近から、山の上へ上るちょっとした階段があるのですが、それをせっせと登ると「航空神社」と彫られた小さな祠が祀ってあります。
各写真はクリックすると拡大します。
なんでも、この付近に太平洋戦争中の昭和16年3月23日に双発の偵察機が墜落・炎上して搭乗員2名が焼死、昭和19年4月8日に日本陸軍の隼戦闘機が墜落し操縦士が殉職したとの事。
相模原市の上溝が戦闘機による機銃掃射を受けたのも昭和19年5月以降のようですし、マリアナからのB-29などの初空襲は昭和19年11月24日ですので、アメリカの航空機と交戦したようには思えません。
日本本土の初空襲となった、ドーリットル空襲も、昭和17年4月18日ですので、日にちが合わないですね。
愛川町の工業団地の場所には、陸軍航空隊がありましたから、天候が悪く山に激突でもしてしまったのでしょうかね?
また、付近の片倉城跡には高射砲部隊も配備されていましたが、その後、終戦間際の昭和20年8月2日には八王子がB-29爆撃機169機による大規模な空襲を受けています。
有名なP-51戦闘機による八王子列車銃撃事件も、八王子空襲後の8月5日に起こりましたので、この付近も戦争とは無関係ではなかったのですね。
ちなみに、すぐ隣の町田市にある法政大と相武カントリー倶楽部の間辺りの土ヶ谷地区には、終戦間際に隠蔽式防空送信所である「多摩送信所」も建設(昭和20年4月に第1期工事完了)されていました。
そこから、ドイツとの交信や、陸軍・海軍の無線通信が発信され、終戦時に日本が「ポツダム宣言を受諾した」と放送を全世界に向けて送信したのもこの多摩送信所でして、相原から送信された電波によって、連合国は日本への攻撃を中止しました。
平和な時代が続く事を願うばかりです。
話は変わりますが、付近の開けた場所(標高約325m)からの展望は素晴らしいです。
相模原や橋本・八王子だけでなく、横浜ランドマークタワー、川崎のビル群、そして新宿高層ビルの合間には東京スカイツリー、筑波山や埼玉副都心、西武ドーム、遠くは雪をかぶった日光・白根山も見えました。
白根山はアプリ「山カメラ」にて確認したので、間違いありません。
是非、望遠鏡など持参してお出かけください。
城山湖の展望台付近から、航空神社までは徒歩約5分です。
ただし、ちょっと急な階段などもありますので、スカートは厳しいかな?
最低限、スニーカー、スポンが良いでしょう。
夏の熱い時は、飲み物も忘れずに。
無料の城山湖散策路駐車場に車を止めて、航空神社までは約15分といったところです。