小原宿(おばらじゅく)は、甲州街道の9番目の宿場町で、小原宿は相模湖からほど近い小仏峠に掛かる甲州街道(国道20号)沿いにあります。
小仏峠の西側である事から重要な宿場でしたが、江戸時代には西行きの旅行者のみ宿泊が許されたようで、東への小仏峠越えの場合には、与瀬宿から小原宿を通り越して小仏宿まで行く必要があったそうです。
この小原宿(神奈川県相模原市)には神奈川県で唯一現存する小原宿本陣の建物があります。
本陣と言うのは、参勤交代の際に大名が宿泊した旅館の事を言い、旅籠は7軒ありました。
丸に井桁(いげた)の家紋は清水家の家紋との事です。
本陣は旧北条家の家臣であった清水家の建物であり、江戸時代は本陣・庄屋・問屋を兼務したと伝わります。
小原宿本陣を使用した大名は、諏訪藩、高遠藩、飯田藩と、甲府勤番の4つです。
もちろん、家来などは脇本陣や旅籠などに宿泊しました。
小原宿本陣は、4層兜造りの入母屋風の建物となっています。
現在は相模原市が保存・整備しています。
各写真はクリックすると拡大します。
その小原宿のお祭りが「小原宿本陣祭」です。
スポンサーリンク
小原宿本陣祭
毎年11月3日に開催される小原宿本陣祭ではメイン会場となる「小原の郷」にて、地元の食材などを使った飲食・ショップブースの出店のほか、出陣太鼓の演奏なども行われます。
小原宿本陣の敷地内にて行われる、本陣祭開式の儀には、相模原市長や地元選出の国会議員も殿様に扮したりして登場されます。
そして、お昼くらいからは、小原の郷の前の国道20号を一時通行止にして、川越藩鉄砲隊による鉄砲発射の演舞が行われるほか、小原宿を「大名行列」が練り歩きます。
大名行列では「やっこの演技」がおこなわれますが、パレードの沿道にて、どこでもご覧頂けるよう、途中、数箇所にて行われます。
なお、タイムスケジュールは進行状況により、30分くらい早まったりすることもありますので、ちょっと早めの行動が必要です。
鉄砲隊演舞と大名行列の「動画」も少しありますので、よければ、記事の末尾にあるリンクからご覧ください。
小原宿本陣祭へのアクセス・行き方ですが、JR中央本線の相模湖駅かせ、甲州街道(国道20号)を八王子方面に徒歩約25分となります。
余り宣伝はされていませんが、臨時駐車場も実行委員会が用意してくださっています。
臨時駐車場は毎年の状況によって異なる場合がありますが、概ね例年ですと、まず平野バス停付近にある「平野広場」が駐車場となります。
ただし、平野広場は、会場に一番近い事からも早く満車になってしまいますので、ねらい目としては、相模湖駅の南東にある「桂北小学校」の臨時駐車場が便利です。
例年ですと、桂北小学校からマイクロバスでの無料送迎も随時運行されますが、これも特にバス出発はここなどの案内はありません。
なお、駐車場や送迎の状況は、混雑防止のためか、事実上、実行委員会から発表はされませんので、当日行ってみて、現地の案内に従う形になります。
よって、国道20号を大垂水峠のほうから、相模湖の方向に進むように車で行くと良いです。
相模湖から東へと20号を進むと、駐車場はすべて右折になってしまい、案内看板も見えず、止められません。
なお、昼くらいからは随時、国道20号を一時通行止め(約10分など)にすることが繰り返されて、渋滞しますので、遅くとも11時頃までには桂北小学校を目指したいところです。
ただし、駐車場には限りがありますので、できる限り電車で向かわれるか、乗り合わせでお願いしたいと存じます。
※電車の方でも桂北小学校からの送迎バスはご乗車頂けますが、毎年運行されるかどうかは当日行って見ないとわかりません。
下記の地図ポイント地点の場所は、臨時駐車場となる桂北小学校の入口です。
縮尺を変えてご覧ください。
※毎年、状況により駐車場の場所や演目などは変更される場合がありますので、あくまでもご参考までになさって下さい。
※写真や動画などは2015年のものです。